公認会計士、税理士を目指す方へ
難関といわれる公認会計士試験、税理士試験の合格を目指す学生のための充実したサポートを行っています。
教職大学院棟2階に、自習室やゼミ室、資料室などを備え、教員とともに現職で活躍する本学出身の公認会計士や税理士、現役の先輩方などが講師となり、講義や少人数制のゼミ、答案演習などきめ細かい指導を実施しています。
会計税務教育センター(会計士課程)
「公認会計士」という資格と仕事
公認会計士は金融庁が認定した国家試験に合格した人に与えられる資格です。
公認会計士は社会的にも信用が高く、企業の経営や、政治、行政の分野でも専門家としてのアドバイスを求められることもあります。公認会計士しかできない仕事は、監査(調査、審査に似ています)という仕事であり、大企業の会計や決算が正しくなされているかどうかを専門家として監査し、意見を表明するのです。その意味で、公認会計士は、資本主義経済の番人と言われています。近年、法律によって、大企業のみではなく、公益法人、私立学校など監査の範囲は広がる一方です。
また、会計の専門家ですから、経営や税務の専門家にも通じ、税務業務を行う事もできます。さらに、経営コンサルタントとして活躍することもできます。企業の経営者からさまざまな相談を受け、専門家として助言することや、自らが取締役など経営者として活躍する人もいます。さらに、都道府県や市町村が行政のために公認会計士を顧問や委員としてさまざまな相談を依頼することもあります。
加えて、会計は基本的に世界で統一されていることから、海外進出の道も拓けており、本学の先輩の中にも海外で活躍されている方が多数います。また、男女の垣根のない業界であり、女性にとっても拓けた職業です。
上記のように、会計・監査の専門家として、様々な分野で活躍でき、社会に必要とされている資格が公認会計士です。
会計士課程の実績
現在、会計士課程から、261名の会計士試験合格者を輩出しています。
創価大学の特徴
合格実績
開学以来、1期生から50期生まで各期から合格者を輩出しており、 2002年より21年連続で現役合格者を輩出しています。
合格率
現職で活躍する本学出身の公認会計士によるきめ細やかなサポートにより、 一般の合格率を上回る実績を残しています。
公認会計士試験について
公認会計士試験概要
短答式試験
(複数の選択肢から正解1つを選択、マークシート方式、1日実施)
企業法
1時間、20問程度
管理会計論
1時間、20問程度
監査論
1時間、20問程度
財務会計論(簿記・財務諸表論)
2時間、25問程度
- 回により若干の変動はありますが、合計7割前後が合格ラインとなり、合格率は15%前後となっています
- 一旦合格すると、その後2年間は受験が免除されます
- 短答式試験は、12月と5月年2回の実施となります
- 会計士課程としては、1回目の受験は2年生の12月となります
(ページ下の会計士課程スケジュール参照)
論文式試験
(会計学3時間、会計学以外各2時間、論述式、3日間実施)
<必須>
会計学(財務会計論、管理会計論)、監査論、企業法、租税法
<選択>
民法、経済学、経営学、統計学のうち1科目
(合格した科目は、申請により受験が2年間免除されます)
- 相対評価の試験であり、受験者の上位約35%〜40%が合格となります
試験合格後の流れ
- 試験合格後は監査法人等に就職します。そこで、2年間の業務補助等および3年間の実務補習を受け、修了考査に合格後、登録を行うことで公認会計士となることができます。
先輩からのメッセ―ジ(合格者インタビュー)
Vol.1 川村 菜月さん (創大48期、2020年合格)
Vol.2 山口 俊輔さん (創大45期、2018年合格)
Vol.3 間宮 孝章さん (創大49期、2021年合格)
Vol.4 福島 瞳さん (創大49期、2022年合格)
会計税務教育センター(税理士課程)
税理士という資格と仕事
税理士は、さまざまな分野で、税金に関するスペシャリストとして社会に貢献しています!
大企業
世界のグローバル化に伴い、大企業では会計・税務の負担とリスクが増大しています。 競争社会を勝ち抜くため、税理士が行うコンサルティングなどの役割は大変重要となっています。
中小企業など
中小企業などの経営者は、自社の経営の根幹である会計・税務のノウハウがありません。
いわゆる町医者としての税理士の役割は、必要不可欠な存在です。
会社に勤めている人
社会人の約80%が企業に勤めて給料をもらっています。高額な医療費がかかった場合、家を購入した場合など、一家の大黒柱の生活を守る役割を税理士が担っています。
資産家
自分が生前に築いた財産を後世に継承していく場合には贈与税・相続税がかかることがあります。
円滑に財産を移転させるために生前から税理士がアドバイスを行います。
税理士課程の実績
税理士試験について
制度
税理士試験は、税務に関する唯一の国家資格です。
全部で11の試験科目のうち、5科目に合格すれば最終合格となります。
一般の試験とは異なり、1年で複数科目の受験することも、1科目ずつ受験することも可能で、あらゆる人が受験・合格をめざせる試験です。また、一度合格した科目は一生涯有効です。
税理士試験概要
☆試験科目
(各科目 120分)
①会計科目
2科目必修 「簿記論」 「財務諸表論」
②税法科目
イ.選択必修科目(どちらか1科目) 「所得税法」 「法人税法」
ロ.自由選択科目(いずれか2科目)
「イで選択しなかった科目」 「相続税法」「国税徴収法」「固定資産税」「酒税法」と
費税法」のいずれか「事業税」と「住民税」のいずれか
合格率
一般的には、それぞれの科目合格率は8%~15%程度
受験資格
令和5年度の税理士試験からは、会計学に属する試験科目(簿記論・財務諸表論)については、受験資格の制限がなくなり、どなたでも受験が可能となります。
税法に属する試験科目については、下記の資格等を満たせば受験が可能となります。
- 日商簿記検定1級合格者
- 全経簿記検定上級合格者
- 大学3年次以上で、社会科学に属する科目(※1)を1科目以上含む62単位以上を取得した者
- 大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、社会科学に属する科目(※1)を1科目以上履修した者
税理士課程では、多くの受験生が大学3年生のときに初挑戦します。
早期合格を目指す方については、2年生から受験できる体制も整えておりますので、お気軽にご相談ください。
受験までの流れ
よくある質問Q&A
合格者インタビュー
合格者インタビュー
【動画】新入生のみなさんへ(10分で分かる『税理士』)
Vol.1 村田果菜(創大44期、2020年合格)
質問1.税理士を目指したきっかけを教えてください!
高校生の時は、人の役に立ち・人を笑顔にする、そんな仕事をしたいと、漠然とした将来像しかありませんでした。
大学入学前に自分の将来について考えていた時、母から税理士という職業の話を聞きました。初めて聞く職種でしたが、調べるうちに人と深く関わり信頼関係を築く、とてもやりがいのある仕事であると知り、徐々に税理士を目指す気持ちが高まっていきました。
質問2.創大入学直後はどのように過ごされてましたか?
創価大学の経営学部に入学した私はすぐに会計税務教育センター(旧:国家試験研究室(通称:国研))の税理士課程に入りました。毎週、土曜日に国研の授業が開催され、簿記3級の勉強からスタートしました。
大学2年生から国研の先輩たちと合流し、本格的に税理士試験の勉強が始まりました。そこからは毎日国研棟で、空きコマは全て税理士試験の勉強時間に費やしました。
部活やサークル、バイトで楽しそうな日々をおくる学生がキラキラ見えて、羨ましく思い、辛くなる時期もありましたが、同じ経営学部で勉学に奮闘する友人の存在が何よりも私の支えになり、「じっとこらえて、今に見ろ!」との思いで頑張ることができました。
質問3.税理士試験合格までの道のりを教えてください!
大学3年生で迎えた簿記論・財務諸表論の初受験の結果は不合格。支えてくださった方々へ、合格の報告ができなかった悔しさでいっぱいでした。この悔しさを胸に、大学4年生で2度目の受験に挑戦し、無事合格を勝ち取ることができました。
卒業後も両親に専念という環境を作ってもらえたため、結果で恩返しをすると決めて、税法科目の挑戦を開始しました。会計科目と比べ、税法科目はボリュームがかなり多く、がむしゃらに食らいつくので精一杯でした。3年目は、相続税法・所得税法の2科目を受験しましたが、結果は不合格。2度目の不合格という挫折を経験し、自分が情けなく、全てを投げ出したくなりました。
そんな後ろ向きな私であっても、家族や委員さん、創立者は、私を見捨てることなく、温かく見守り、励まし続けて下さりました。ここで負けたくないと、「恩返しのために」との強い思いで立ち上がることができ、翌年には2科目ともに合格。
最後の1科目、法人税法は会計事務所で働きながらの受験となりました。仕事との両立は想像以上に大変でしたが、今までの感謝の思いを忘れることなく、もうこれ以上何もできないぐらい必死になって頑張った末、晴れて税理士試験に合格することができました。
税理士試験の合格は、決して一人の力では達成することができなかったと思います。たくさんの方々に支えられ、また、会計税務教育センター税理士課程というすばらしい環境の中で勉学に励むことができ、この経験は一生涯、私にとってかけがえのない財産となりました。
質問4.会計税務教育センター税理士課程で学んでみていかがでしたでしょうか?
会計税務教育センター税理士課程で得られたものは、税理士試験の合格はもちろんですが、それ以上に苦手なことに挑戦する勇気や、誰かのために必死になって挑戦する心意気など、何よりも自分自身の成長を感じることができました。
どんな状況にあっても、私を見捨てることなく手を差し伸べてくれる委員さん、一緒に同苦し、励まし合いながら切磋琢磨してきた会計税務教育センター税理士課程の同志、そして、温かく見守り続けてくださる創立者の存在が、私を合格に導いて下さりました。
今は、その感謝の思いを胸に、委員として受験生のサポートをさせていただいています!
質問5.税理士としての道を歩み始めた、今の近況を教えてください!
まだまだ未熟で勉強の日々ですが、自分が身に着けた知識や、受験時代に学んだことは全てお客様に還元できていると実感しています。
「村田さんに出会えて良かった」「ありがとう」と言っていただくことができ、人の役に立ち・人を笑顔にする、そんな仕事をしたいという私の夢がやっと叶ったと、嬉しい気持ちでいっぱいです。
身近な家族や友人から税金の相談を受けることも多々あり、自分が必要とされていると身に染みて感じることができ、税理士という職業にとてもやりがいや、誇りを感じています!
質問6.最後に、税理士を目指すか迷っている方へのメッセージをお願いします!
生きていく上で、税金は誰もが関わってくるものです。その税金のスペシャリストが「税理士」です。専門的な知識を活かし、身近な人の役に立ち、身近な人を笑顔にする、とてもやりがいのある職業だと言えます!
また、税理士といっても様々な働き方があります。「自分らしく」輝ける場所を必ず見つけることができます!一緒に目指してみませんか?少しでも興味のある方は是非!税理士課程一同大歓迎です!!
Vol.2 若林貴志(創大43期、2017年合格)
質問1.税理士を目指したきっかけを教えてください!
将来の夢を決められずにいた中学生の私に、父が税理士という職業を勧めてくれたのがきっかけです。父は自営業をしているのですが、税理士と契約せずに全て自分で確定申告に取り組んでおり、税金の面でかなり不安を抱えているという話をしてくれました。
税理士になって父の力になりたいという思いと、将来の夢を早く決めて安心したいという思いから、税理士を目指し始めました。
質問2.創大入学直後はどのように過ごされてましたか?
高校卒業式で「大学では徹底して学び、必ず立派になります」と誓って大学生活をスタートし、入学直後から税理士試験合格に向けて毎日平均7時間程度の勉強をしました。
会計税務教育センターのメンバーが2年生から使うことのできる、通称「国研棟」と呼ばれる場所のラウンジ(休憩室スペース。ここだけは1年生でも使用できました。)で、朝から晩まで勉強し、先輩を見つけては簿記の質問をしていました。
大学1年の夏休みは、今までにないほど頑張ろうと思い、47日間の夏休みのうち44日間10時間勉強をしようと決意しました。実際にやり遂げ、めきめきと力をつけていった私は、11月の簿記一級に合格することができました。
質問3.税理士試験合格までの道のりを教えてください!
大学1年生の冬に日商簿記1級を取得し、大学2年生の夏に簿記論・財務諸表論に挑戦し合格しました。
ここまでは順調だったのですが、その後の大学3年生の時に受験した所得税法と相続税法は2科目ともに不合格でした。目標であった大学在学中の5科目合格ができなくなったことの喪失感から、かなりのショックを受けました。
半ば試験自体を諦めたくなりましたが、会計税務教育センターの委員さんに支えられてなんとか立ち直ることができ、大学4年の時に所得税法と相続税法に合格しリベンジを果たすことができました。
そして、卒業後8月までは就職せず試験勉強に専念し、最後に法人税法に挑戦し合格。5科目合格を果たし、税理士試験に決着をつけることができました。
大学3年生の時に挫折を味わったことで、人間的に大きく成長できたと感じています。もし不合格になっていなかったら、自分1人の力で全てが上手くいくんだと勘違いし、傲慢な人生を歩んでいたと思います。支えてくれる両親や委員さん、また、見守り励ましてくださる創立者への感謝の思いを持つことができたことなど、専門学校では学ぶことができない多くのことを学ばせていただいたと感じています!
質問4.会計税務教育センター税理士課程で学んでみていかがでしたでしょうか?
会計税務教育センター税理士課程は、「委員」という現役税理士の創大OB・OGの方が、合格までサポートしてくれる組織です。もちろん、自分自身が頑張らないとこの試験には合格できませんが、一人だったら折れてしまいそうな心を何度も委員さんに持ち上げてもらい合格を勝ち取ることができました。次は自分が委員として受験生をサポートしていくと決意し、今も委員をさせて頂いております。
また、切磋琢磨できる同期の存在も大きかったと感じます。同じ試験を目指す同期は、ライバルでもありますが、強い友情を結ぶこともできるかけがえのない存在だと思います。試験に合格した後も、同期のメンバーに税法の相談をしたり、仕事の悩みを聞いてもらったりしています。
質問5.税理士としての道を歩み始めた、今の近況を教えてください!
今は、税理士法人に勤務しており、年間70件以上の中小企業・フリーランスの税務申告に関与しています。多くの方の悩みを解決し、サポートできているところにやりがいを感じています。
税理士試験で学んだ簿記・税法の知識が、そのままお客様の役に立っていると実感する日々です!大学時代に徹底して学び、本当によかったと感じています!
また、辛いことがあっても折れない胆力や、折れたとしても再度立ち上がる精神力は、会計税務教育センター税理士課程でなければ鍛えられなかったと感じます。これも社会に出て役立っていると感じているので、大学時代の過ごし方はとても重要だったんだなと痛感しています。自身の大学生活に悔いはありません!
質問6.最後に、税理士を目指すか迷っている方へのメッセージをお願いします!
税理士は身近な困っている人の役に立てる仕事です。
自分の父もそうでしたが、お金や税金のことで悩んでいる方はたくさんいますので、その人に寄り添い、不安を取り除いてあげられる仕事である税理士は、とても魅力のある職業です!
共に会計税務教育センター税理士課程で学び、民衆に寄り添うプロフェッショナルを目指しましょう!